油圧ホースの口金についての独断的な解説
油圧ホースは油圧で稼働する機器をつないでいる配管に使用されています
その役割は鋼管などでは不可能な柔軟性で可動部間や振動部を繋ぐことです
最近は油圧ホースの性能が向上し、同じ耐圧で外径が細くなってきています
鋼管が必須だった箇所もホースに置き換わってきていますのでホースの使用箇所は年々増えてきています
ホースの接続方法は様々な規格があり鋼管接続からの規格やシート面、Oリングを使ったもの、シールテープで留めるものなど多すぎて少々ついていけない感があります
ここではよく使うものから紹介していきます
まずはCとFについて
※単独表記の場合はガスネジとなっています
Cの形状は管用平行雌ネジユニオンナットの内側にあるテーパー形状が凸型
Fの形状は管用平行雌ネジユニオンナットの内側にあるテーパー形状が凹型
※アダプターはそれぞれの凹凸に合わせて用意されています
以上の違いがあります
なんでこんな違いが有るんでしょう?
個人的な意見ですが
Cは接続する際に斜めに入ってアダプターや口金が痛むことがほぼありません
その代わり規定以上に締め込みすぎるとアダプター側のテーパー部分が押しつぶされてネジ全体が膨らんでしまいます
Fはナットを思いっきり締め込んでもアダプターが痛むことが少ないように思いますが斜めに入っても気付かずに締め込んで痛める可能性があります
ネジの種類も3種類(ガス・ユニファイ・メートル)があり、とても紛らわしい
最近ではナットの角に切込みを入れてガスネジと区別されるように成ってきました
・切り込み1本がメートルねじ
・切り込み2本がユニファイ
ORS
メスネジ(ユニファイ)ユニオンナットの内側が平面形状になっています
オス側先端の平面にOリングが嵌め込まれ、ネジを締め込むとメス側の平面と密着しオイルを止めます
ホース交換時はOリングを必ず新しいものへと交換してください(長期間押しつぶされているため変形したままに成っています)
フランジ
口金先端が円盤状でOリング(CATは角リング)が嵌る溝が切ってあります
弊社の扱う中では3種類(スタンダード・ハイプレッシャー・CAT)があります
取り付けは割フランジでバルブなどのフラットな面に直接締め付けます
その際、フランジの片側を残しておくと取り付けしやすくなります(邪道?)
一見やりやすそうに見えますが六角穴付きキャップボルトが硬かったりレンチを入れにくかったりして作業性はあまり良くないですね
食い込み(バイトタイプ、DIN)
種類がやたら多いです
雌側はユニオンナットの中が凸のCと同じような作りになっています
最近は凸テーパー部にOリングが付いていたりします
近年の建設機械では採用事例が殆ど無いですが、配管設備や海外製のアタッチメント、農林業機械では多く採用されています
その他メガネなど特殊な形状もありますが出番は少ないですね
Comments