今回の修理案件はいつの間にかブレーキが効かなくなったMS500i
クラッチを取外してブレーキバンドを見ると焼けて擦り切れていました

ユーザーはベテランの実務経験者なのでブレーキを掛けたままってことは考えにくく
なぜ焼け切れたのか謎でした
修理を進めて部品を交換したところで異常発見
ブレーキを解除してもクラッチドラムが動きません!?
プライヤーなどの工具で回すとシャラシャラ音がします
どうもブレーキバンドが接触しているようです


新品のバンドなのに接触???
はじめは部品を疑って使用間もないMS500iに取り付けてみましたが部品に問題はなし
どうも本体側がおかしいようです

ブレーキ解除時のバンドの輪がもう少し小振りなら収まりが良い感じ・・・

使用間もないMS500iと比較
ブレーキ解除時に広がるバンドの形を整える本体側のガイド部分が摩耗しているようです


どうもバンドが外へ広がりすぎて歪な形になりクラッチドラムへ接触していたようです
原因は判明!
だがしかし通常の修理ではクランクケース交換・・・(;´Д`)
その他は正常でここが摩耗しただけなので高額修理は避けたいところです
ここでメタルロックの出番です

メタルロックは混ぜ合わせた直後は流動性が高めですが
硬化が進むと盛り付けることが可能になります
調度良い高さでヒートガンで加熱するとそのまま硬化します
これでブレーキバンドの収まりが良くなって
クラッチドラムに当たらず動きがスムーズになりました
組み立て・試運転して以上がないのを確認、修理完了です
・・・あとはメタルロックの耐久性ですね
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