スチールMS261をはじめ、多くのユーザー様に好評のプロ仕様のチェンソーですが
スターターに関しては破損する頻度が高いと苦情を頂くことがあります
ロープローターの一部が破損
フライホイール内の粉塵(原因はこれ)
スターターの軸とローター、ポールを繋ぎ止める部品が切れています
なぜこうなるかというと…
スターターのラッチ部分がフライホイールのカップ部分に被さる構造になっています
カップ部分の壁があることで吸い込んだ冷却空気の流れが乱れることなく安定して送られるのですが・・・
カップ内に入り込んだ鋸屑などは出てきにくい構造になっています
特にチェンソーはアクセル全開にすると10000回転を軽く超えますので、鋸屑が粉塵となってスターターの部品をどんどん摩耗させてしまいます
ここからは私見です!
フライホイールにカップが無かった場合、鋸屑は溜まることは有りませんが、冷却
空気をシリンダー側へ押し込む効率が悪くなります
空気としてはその場に留まっている方が楽なので、フライホイールの先の曲がりく
ねった経路やシリンダーのフィンなど抵抗になるものがあると、空気をかき回すだ
けで流れて行かなくなってきます
そうなると全体の空気量が減って冷却性能にも影響するので、フライホイールのフ
ィンがかき込んだ空気を外に逃さず、シリンダー側へ追いやるためにカップ状の壁
が必要になるのだと思います(あくまで私見です)
またチェンソーでも排気ガス対策が進んでいますが、その中に必要最低限の燃料消費で排気ガスの量を減らす技術も取り入れられています
燃費も良くなり良いことなのですが、ガソリンの気化熱(エンジン内部でガソリンが蒸発して熱を外に持っていく作用)が少なくなるため冷却の面では不利になり、オーバーヒートさせないためにより冷却空気の量が必要になっています
熱々のフライパンを水で冷やすか息をフーフーして冷やすかって感じ?
そのかわりスチールのプロ機のスターターはボルト4本で取り外し・取り付けが容易にできるように設計されていて、取り付け時のはめ込みも難しくありません
掃除も比較的楽にできるように設計されています
次回は(我流の)掃除の仕方をご紹介します!
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