気温が低くてもガソリンエンジンはかかりが悪くなりますね
チョークシャッターを閉めて初爆を起こさせて
シャッターを開いてエンジン始動・・・
アイドリングに戻して、あれ?・・・エンスト?・・・
極寒時はアイシングと呼ばれる現象が起こることがあります
これはキャブレターの構造に関係していて、ガソリンが気化していく場所なので常に冷やされる場所に成っています
そこに冷たい空気が通過するとさらに熱を奪って過冷却の状態になり吸気中の水分が結露・凍結していきます
キャブレターの管路出口やバルブ類が氷結すると燃料が供給されなくなったりスロットルがコントロール出来なくなってエンストを起こします
アイシングは気温が低く湿度が高いときに顕著に起こります
※外気温5℃以下で霧や靄がかかるような時に徐々に発生しやすくなります
道路でも寒い時期は橋の上や風通しの良いところは凍結しやすくなります
そんな感じです
対策としては
保管は極力屋内
可能なら暖かい場所
風通しの良いところを避ける(過冷却の防止)
エンジンを掛ける時は
冬季シャッターが有れば開けておく
ヒーター付きはスイッチを入れる
エンジンが掛かったら断続的に高速回転でエンジンを加熱します
エンジンが熱くなってキャブレターまで熱がまわり回転が安定するまで続けます
アイシングに成ってしまったら・・・
暖かい場所に持ち込む
キャブレター付近にカイロ
推奨しませんが緊急時に
ドライヤーなどで暖める ※引火に注意・加熱で破損する場合があります
ぬるま湯をキャブレター付近にかける(乱暴)
以下はチョークシャッタのお話(読み飛ばしてください)
ガソリンは点火して爆発するのに最適な空気の量(重さ・グラム)の範囲があるのですが
寒い時は空気の体積が減って重く(濃く・密度が高く)なります
その重さに合わせてガソリンを濃いめに設定しないと最適な濃度に成らないんですが
エンジンが掛かった後はエンジンの熱で吸気が暖められるので始動時の設定から薄めの方へ都度設定を変えないと最適な濃度には成りません
※電子制御されたキャブレターはこのセッティングをミリ秒単位でエンジンの最適な状態に保ってくれます
そのため通常キャブレターはエンジンがかかって調子良く運転できている状態=エンジンが熱く吸気の空気も暖まっている状態に合わせて設定されています
そうなると始動時にガソリンが足りなくなるのでチョークシャッターを閉めて吸気を絞り、ガソリンを多めに供給する仕組みになっています
スターターを3回程度引くと初爆が起こります
初爆はエンジンが掛かりかけてすぐに止まってしまう現象です
これはチョークシャッターが閉まったままでガソリンが多く入りすぎた合図になります
※初爆は必ず起こる現象ではなくエンジン内がガソリンが少なすぎる状態から多すぎる状態へ急に変化した時は初爆らしいブルブルンといった合図が無い事もあります
初爆後・またはスターターを3回程度引いた後はチョークシャッターを開いて空気を多く取り入れてエンジン内の濃度を下げて爆発が継続しやすい状態にします
運転を続けるとエンジンが暖まって吸気温度も上がり、キャブレターのセッティングのままで調子良く運転できます(*'-')b

Comments